ジム派vs自宅トレーニング派 – 比較してみた

筋トレを始めようと思い立ったは良いものの、取りあえずは自宅で始めて見るべきか、覚悟を決めてジムに通って見るべきか…。トレーニングを始めようと思い立った多くの人が最初に悩むポイントかもしれません。そんなフィットネスライフの岐路に立っている方に、判断の材料となる情報をお届けしたいと思います。
ジムor自宅 – 実体験に基づく初心者向け選び方ガイド
ジムと自宅の簡単比較表
比較項目 | ジム | 自宅トレーニング |
---|---|---|
費用 | ▲ – 継続的なコスト発生 | ◎ -低コストでスタート可 |
継続しやすさ (環境) | ▲ – 通いやすさや、忙しさなどに左右される場合が多い | ◎ – 手軽、かつ時間を選ばない |
継続しやすさ (モチベーション) | ◎ – トレーニングのための空間であるため、自然と集中できる。同じ目的を持った人が集まる場所という点もGood | ▲ – 自宅トレーニングの最大の難関。習慣化するまでは工夫が必要。 |
トレーニング効率 | ◎ – 専用の器具を用いて、効果的なトレーニングが可能 | ▲ – 初めのうちは自重でも効果を出せるが、器具が必要になってくると場所・騒音・費用の制限を受けるようになるため、これらの条件によって大きく左右される |
扱える重量 | ◎ – 重量の制限なく、マシンを使って安全にトレーニングも可能 | △ – 持っている器具によって変わる。また、重すぎるダンベルなどは落とした際の自宅への損傷のリスクや、騒音の問題で使いづらい場合もあるため、結果的に重量の制限になってしまう |
トレーニングの種類 | ◎ – 大抵のジムで、やりたいトレーニングがほとんど実施できる | ○ – マシントレーニングなどはジムに劣るものの、工夫することで種目数は確保することができる。 |
自宅でトレーニングを行う場合のポイント
場所の確保と周囲の環境の確認
自宅でトレーニングを行う際には、まずは場所の確保が必要です。目安としては、トレーニングの種類によっても変わりますが、一般的な自重トレーニングである「プッシュアップ(腕立て伏せ)」や「シットアップ(いわゆる腹筋運動)」を行う際には、最低でも自分の身長分のスペースが必要です。
それに加えて、各種器具を置きたい場合には畳一畳分〜器具の大きさに合わせたスペースを確保する必要があります。もしも動かしたりコンパクトに収納できないタイプの器具(折りたたみ不可のベンチやチンニング(懸垂)スタンドなど)を置きたい場合には、起きっぱなしにしても邪魔にならないようにスペースを確保する必要があります。
また、トレーニングの種類や使う器具によっては少なからず騒音が発生しますので、周囲への影響なども考慮する必要があります。特に可変式ダンベルやチンニングスタンドなどは音が発生する可能性が高い器具となりますので、その点も考慮しましょう。
費用について
トレーニングを開始した当初は自重トレーニングから始める方も多いかもしれません。自重トレーニングであれば費用は0からスタートできますが、理想としては身体を硬い床から保護するマット(ヨガマットやトレーニングマット)、また、自重トレーニングを補助する器具(プッシュアップバーや腹筋ローラーなど)があると、快適にトレーニングが行えます。これらの器具は安価でも高品質なものが購入できるため、一式揃えてもおそらく数千円の範囲内でしょう。
もしトレーニングに慣れてきた場合や、あなたが中級者以上である場合には、懸垂などの、より高度な自重トレーニングや「加重トレーニング」を行いたいと考えるかもしれません。その場合には、ダンベルやベンチ、懸垂用のチンニングスタンドなどの器具を揃える必要が出てきますが、十分にトレーニングが行える環境を整えようと思うと数万円〜の支出は見積もっておいた方が良いかもしれません。
自宅トレで有酸素運動(カーディオ)をメニューに組み込むには
トレーニングには、上記で紹介したような筋肥大や体の引き締めを目的に行う「筋力トレーニング」と体脂肪の燃焼や体力向上を目的に行う「有酸素運動(カーディオ)」があります。有酸素運動とは、主に歩行やランニング、自転車、水泳など継続的に低い負荷をかけ続ける運動のことを指しますが、自宅でこれを実施する際には一工夫必要です。ジムであればトレッドミル(ランニングマシン)やエアロバイク、ステップマシンなどが完備されている場合が多いですが、自宅の場合は自身で用意する必要があります。
以下に、自宅トレでも行いやすい有酸素運動をリストアップしてみます。
- ウォーキング、ランニング(ジョギング):外に出てウォーキングやランニングを行う方法です。この場合は、運動に適した服装とシューズを整えることができれば、費用をかけずに行えます。ただし、天候に左右されるデメリットがあります。
- 自転車(サイクリング):これも、自転車を持っている、あるいは用意できる場合であれば比較的簡単に始められる方法です。ただし、自宅周辺がサイクリングに適した環境でなければ難しい場合もあるほか、天候に左右されるデメリットがあります。
- エアロバイク:上述のサイクリングを、エアロバイクの導入で自宅内で行う方法です。エアロバイクの費用と設置スペースは必要ですが、静音性に優れるためアパートやマンションなどでも行いやすいうえに、天候の影響も受けずにすみます。デメリットは景色が変わらないために長時間行いづらい点があげられますが、自宅内のため動画やドラマなどを見ながら行なったり、Zwiftのようなサイクリングアプリに対応したエアロバイクや環境が用意できればゲームのように楽しみながら室内サイクリングを行うことも可能です。
- ステッパー:階段の上り下りを擬似的に行うための運動器具です。省スペースかつ手軽、安価で購入できる点が魅力ですが、製品によっては床に振動が伝わってしまい、騒音となる可能性があるため、アパートやマンションでは時間帯を気にする必要があるかもしれませんし、そもそも行えない可能性もあるため、その点はデメリットとなります。周囲の音に留意する必要がなければ最も手軽な室内有酸素運動の一つと言えるかもしれません。
- トレッドミル:いわゆるウォーキングマシンです。製品の質や電動かどうか、などさまざまな要素により値段がピンからキリまでありますが、他の有酸素運動器具と比較して高価になる点も留意する必要があります。これを自宅に設置できればジムと変わらない有酸素運動の環境を用意できたと言っても過言ではありませんが、製品によってはスペースをかなりとってしまうことと、こちらもステッパー同様に振動や騒音による周囲への影響を考慮する必要があります。
- 器具を使わない有酸素運動:Youtubeなどを見ると器具を使わずに行えるエクササイズなどが紹介されています。器具を使わずに、まずはそうした運動から始めてみることも選択肢の一つとなります。
ジムでトレーニングを行う際のポイント
ジムへの入会
まずは、ジムに入会する必要があります。ジムにはいくつか種類がありますが、いくつかのポイントから判断することができます。主な目安となるのは以下のようなポイントです。
- 費用
- 営業時間
- 通いやすさ
- 通おうと考えている時間帯の利用者数
- マシンの種類
- トレーナーがいるかどうか、パーソナルトレーニングを受けられるかどうか
- 写真や動画の撮影ができるかどうか
トレーナーがいるかどうか
上記にも書いたように、トレーナーがいるかどうかもジムを判断する上でのポイントとなります。
「トレーナーがいるジム」と「トレーナーがいないジム」に分けられます。
後者のトレーナーがいないジムは、大抵の場合は24時間ジムの形態になっていることが多いです。
・トレーナーがいるジム
<メリット>
専属のトレーナーが正しいトレーニングの方法などを教えてくれ、トレーニングの補助もしてくれるため、トレーニングの効率がUPしたり、不要なケガを予防したりできる。
<デメリット>
費用が高額になりがちな点。また、ジムによっては完全予約制などの場合は好きなタイミングでトレーニングが行えないこともあります。24hジムなど自由に利用できるジムの中でトレーナーによる指導を受けられる場合はこの点はデメリットになりません。
・トレーナーがいないジム
<メリット>
マシンなどや設備などを利用者が任意にしようしてトレーニングをすることができます。この形態のジムは24時間営業しているジムが増えていますが、代表的なジムとしてはAnytime Fitnessなどが挙げられます。中級者以上であれば好きな時間に自由にトレーニングができることは大きなメリットの一つと言えます。また、トレーナーによる指導を受ける場合と比較するとコストを安く抑えられることで始めやすい、という利点もあります。
<デメリット>
特に初心者の場合には、怪我のリスクや誤った器具の使い方による事故など、しっかりとトレーニング方法や器具の使い方を確認してからトレーニングをする必要があります。また、フォームなどを間違えていても指導してもらうことはできないので、誤ったフォームが定着してしまう可能性があります。また、中級者以上であっても、高重量のトレーニングをしたい場合に補助をしてもらえないため、追い込みが難しくなる場合もあるかもしれません。
営業時間の違い、24時間営業かどうか
24時間営業のジム
<メリット>
好きな時間帯にトレーニングができることが最大のメリットです。仕事の行き帰りなどについでに寄りたい場合でも、その日の予定に合わせて柔軟に時間を変更することができます。また、ジムはやはり人が多い時間帯とそうでない時間帯があります。多くのジムにおいて利用者数が多いのは平日の18時以降〜21時頃までの時間帯で仕事終わりの方が通う時間帯です。その時間帯を避けて、夜遅めの時間や早朝などにトレーニングに行けば、場所にもよりますが、ほとんど貸切状態で快適にトレーニングができると思います。
<デメリット>
時間帯によっては利用者が集中し、使いたいマシンを使えないことがあります。また、日中の時間以外はスタッフがいないジムも多く、そうした場合には女性にとっては安心してトレーニングができない場合があるかもしれません。また、ジムの費用が安い場合には地域によっては利用者の客層が悪くなる、というネット上のコメントも散見されます。実際には、そのような傾向ではないジムもたくさんありますので、地域性にもよるかもしれませんが、見学の際のチェックポイントにしても良いかもしれません。
24時間営業ではないジム
<メリット>
常にスタッフがいることが最大のメリットです。困ったことなどがあればいつでもサポートを受けられるほか、トレーナーが常駐している場合も多いので、指導を受けやすい環境で正しいトレーニングが行えます。また、スタッフが常にいる、という点は女性にとっても安心して利用するための大きなポイントかもしれません。
<デメリット>
好きな時間に利用できない可能性があることはデメリットと言えます。ジムに通える時間が営業時間の左右されるため、行きたい!と思ったタイミングで行けないのはストレスに感じるかもしれません。また、ジムによっては予約が必要な場合もありますので、この点も利用形態によってはデメリットと言えるかもしれません。
「痩せたい」「ダイエットしたい」場合にはジムと自宅トレどちらが効果的?
これは、どちらが良い、という正解はありません。どちらの方法であっても正しい方法を、習慣的に実践できればダイエットにつながりますし、筋肉をしっかりとつけることができます。その観点から、以下のポイントでどちらがより続けやすいか、で選ぶのもよいかもしれません。
- 費用を払っていることで継続するモチベーションになる→ジムトレーニング
- 毎回のトレーニングを始めるハードルを極限まで少なくしたい→自宅トレーニング
「筋肉をつけたい」「筋肥大を目指したい」「マッチョになりたい」場合にはジムと自宅トレどちらが効果的?
こちらに関しては、ジムの方がやはり有利です。利用できるマシンの数、行える種目の数、扱える重量、全てにおいてジムに軍配が上がります。ただし、筋肉はそこまで大きくしなくていいから細いマッチョになりたい、という場合には自宅での自重トレーニングでも十分にトレーニング効果が得られます。
また、トレーニング初心者の場合には自重トレーニングで効果が期待できますので、まずは自宅トレから始めてみる、というのはオススメできます。
まとめ:結局どちらを選べばいいのか?
ここまでの内容で、「こっちが良い!」と思い当たった場合は、そちらを選ぶのが良いでしょう。一つだけ言えることはどちらを選んだとしても、後悔をすることは無いと断言できます。
トレーニングをすると、表面的に見えるようなメリット以外にも身体的、精神的に大きなメリットがあることに気づくと思います。
この段階でもまだ決め切らない場合には、「リスクの少ない選択」ということで、まずは自宅での自重トレーニングからスタートしてみましょう!